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象牙彫り

象牙彫りは、主に象の門歯が発達した象牙を素材とする彫刻です。象牙は、独特の乳白色(アイボリー)と、適度な硬度・粘り、そして加工のしやすさを兼ね備えており、古来より世界中で珍重されてきました。
日本では奈良時代の正倉院宝物に見られるなど古くから伝わり、特に江戸時代中期には根付(ねつけ)や印籠(いんろう)、明治時代には精巧な置物などが制作され、その細密な技術は国際的にも高い評価を受けました。
しかし、象の保護のため、1990年にワシントン条約によって象牙の国際取引が原則として禁止されました。現在、国内で流通・取引が可能なのは、規制以前に輸入・登録された象牙、またはそれを使った工芸品に限られ、希少性が非常に高くなっています。