茶道において、香りを焚く道具には「香合(こうごう)」が中心的に用いられ、香炉(こうろ)は主に仏事や香道で使われますが、広い意味での茶道具・茶室のしつらえとして用いられることもあります。
茶席の正式な流れでは、お湯を沸かす炭を継ぐ際に、香合に入れた香木や練香(ねりこう)を炭の上に直接くべて香を焚きます。この方法が茶室の空気を清め、場を整える主要な役割を果たします。
そのため、一般的に茶道具として「香炉」と言うと、香合とは区別されることが多いです。しかし、茶室に付属する棚や床の間などに、装飾品や美術工芸品として陶磁器や金属製の香炉が飾られ、静かに香が焚かれることもあります。香炉はその雅な意匠や、立ち上る煙の趣を楽しむための道具と言えます。
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