「風炉(ふろ)」は、茶道で茶釜(ちゃがま)をかけてお湯を沸かすために用いる道具です。
通常、畳を切った「炉(ろ)」を用いる寒い季節(晩秋から春)に対して、初夏から秋の時期(5月〜10月頃)に使用されます。客の座から火元を離すことで、見た目にも涼しげで軽やかな雰囲気を演出します。
風炉の中には灰を入れて炭を熾し、茶釜(風炉釜)を据えます。素材は唐銅(からかね)や土製(どせい)、鉄製などがあり、季節や茶室の設えに合わせて使い分けられます。特に、風炉の中の灰を美しく整える「灰形(はいがた)」は、亭主の心遣いと技術が表れる重要な要素とされています。
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