茶器

茶道具とは、茶の湯（抹茶）や煎茶の席で用いられる全ての器具の総称です。その中でも、特にお茶を点てたり、直接関わる道具を茶器と呼びます。
抹茶の茶器の代表は、茶を入れておく茶入（濃茶用）や棗（なつめ・薄茶用）です。これに、抹茶を飲むための茶碗、湯を注ぐための柄杓（ひしゃく）、湯を冷ますための水指（みずさし）、茶を点てる茶筅（ちゃせん）や茶をすくう茶杓（ちゃしゃく）などが加わります。
これら茶道具は、実用性はもちろん、季節感や茶席の趣を演出する美術工芸品としての側面も持ちます。陶器、漆器、竹、金属など素材は多岐にわたり、一つ一つに作者の美意識や歴史が詰まっています。茶道においては、これらの道具を通じて「一期一会」の精神や「侘び・寂び」の美意識が表現されます。