永楽善五郎の永楽家は、千家の伝統的な茶道具を制作している一家として知られています。京焼の家元として代々受け継いできた文化があり、千家十職の一つ「土風炉・焼物師」を制作しています。初代は大永の時代になり9代目までは「西村姓」と名乗り、10代目以降に「永楽」を名乗るようになりました。そのころから、土風炉だけでなく茶陶も制作するようになり、1871年以降は永楽として正式な襲名を受けるまでになりました。
善五郎の土風炉の特徴として、黒漆を重ね塗りし表面を磨いたものがあります。現在は1944年に生まれた17代目が善五郎として従事しており日本工芸会正会員に認定されています。三千家の職方としての務めを果たしつつ、千松会などに出品しています。