辻清明(つじせいめい、1927-2008)は、昭和から平成にかけて活躍した陶芸家です。現代陶芸の発展に大きな影響を与え、特に信楽焼(しがらきやき)の伝統を継承しつつ、独自の造形美を追求しました。
修行と拠点: 京都府出身。走泥社(そうでいしゃ)の創立メンバーの一人である八木一夫(やぎ かずお)に師事し、陶芸を学びました。後に滋賀県信楽に窯を築き、その地を創作活動の拠点としました。
作風: 伝統的な信楽の土味や自然釉の美しさを最大限に活かしつつ、焼締(やきしめ)の技法による力強い造形を特徴としました。単なる器の枠を超え、抽象的でオブジェ的な作品を多く生み出し、日本の現代陶芸をリードしました。
影響: 伝統的な陶芸に対する概念を打ち破る前衛的な作品群は、「清明スタイル」とも呼ばれ、陶芸界に大きな刺激を与えました。
代表作: 信楽の土を焼き締め、豪快なフォルムが特徴の「信楽大壷」や、オブジェ作品群が知られています。
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