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白山松哉

白山 松哉(しらやま しょうさい、1853-1923)は、明治から大正時代にかけて活躍した漆芸家・蒔絵師です。本名は細野福松。
修行と活動: 11歳で蒔絵師の小林好山に、後に彫漆や螺鈿を蒲生盛和に師事し、多様な技術を習得しました。青年期には起立工商会社に勤務し、緻密で精巧な作品を制作しました。
作風と技術: 漆面に文様を描き、粉を蒔いた後、さらに漆を塗り重ねて表面を研ぎ出す技法に特に優れていました。この技法によって、文様が漆面と一体化したような滑らかな仕上がりとなり、その作風は繊細を極めると評されました。小品にも高度な技術が凝縮されています。
栄誉: 1892年(明治25年)に東京美術学校(現・東京芸大)の教授に就任し、教育にも尽力しました。1896年(明治29年)には漆芸分野の最高の栄誉である帝室技芸員を拝命。1900年のパリ万国博覧会で名誉大賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を受けました。
代表作: 「梅蒔絵硯箱」や「鳥蒔絵螺鈿八角菓子器」などが知られています。