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津軽塗

津軽塗は、青森県弘前市を中心に伝わる伝統的な漆器で、約300年以上の歴史を持ちます。藩政時代に武士の刀の鞘の装飾として始まり、その堅牢さと独特の装飾性から「津軽のバカ塗り」の異名を持ちます。
最大の特徴は、「研ぎ出し変わり塗り」という技法です。漆を数十回塗り重ねては研ぎ出す工程を繰り返し、完成までに約2ヶ月以上を要する非常に手間のかかる工程を経ます。
代表的な四つの技法は以下の通りです。
唐塗(からぬり):複雑で立体的な斑点模様。最も代表的。
七々子塗(ななこぬり):菜種を蒔いて研ぎ出し、魚の卵のような小紋柄を表現。
紋紗塗(もんしゃぬり):炭粉を使い、艶消しの黒地に艶のある黒漆の模様を浮かび上がらせる。
錦塗(にしきぬり):七々子塗をベースにした華やかな模様。
その耐久性と芸術性から、箸やお椀などの日用品から、重箱、家具、アクセサリーまで幅広く活用されています。