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鴨下春明

鴨下春明は、明治末期から平成時代にかけて活躍した彫金家(1915-2001)です。
高等小学校卒業後、伯父で彫金家の桂光春(かつら みつはる)に師事し、江戸金工の流れをくむ伝統的な彫金技法を習得しました。戦後の工芸展で、刀装具として発達した彫金技術を、帯留めやブローチなどの小金具(こかなぐ)制作に活かし、独自の境地を確立しました。
その作風は、魚、植物、昆虫などの動植物をモチーフとし、細部に至るまで緻密で精巧な描写を施しながらも、華麗で雅趣に富むデザインが特徴です。
長年にわたる伝統技術の錬磨と、現代の装飾品へと活かす功績が認められ、1999年に彫金の分野で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。