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茶杓 作家物

作家物 茶杓

買取価格2,000円

茶杓(ちゃしゃく)は、茶道の点前で抹茶を茶器からすくって茶碗に入れるための細長い匙です。単なる実用具ではなく、茶道における美意識と精神性を象徴する重要な道具とされます。
現在は竹製が主流ですが、元は中国から伝わった象牙製の薬匙(くすりさじ)が転用されたものといわれます。竹製は室町時代の茶人・村田珠光が好み、千利休によって竹の節を活かした「中節(なかぶし)」の形が確立されました。
竹の節の位置により、「真(無節)」「行(止節・元節)」「草(中節)」の三体に分けられ、茶会の格や趣向に合わせて使い分けられます。抹茶をすくう先端を櫂先(かいさき)と呼び、その削り方や節の有無・位置に作者の個性や美意識が色濃く反映されます。
茶杓には銘(めい)と呼ばれる雅な名前が付けられ、通常、それを納める竹製の共筒(ともづつ)に作者名や花押とともに墨書されます。この銘は、茶会におけるテーマや趣向を深める重要な要素となります。