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喜多川歌麿

浮世絵師の代表ともいえる「喜多川歌麿(きたがわうたまろ)」といえば、女絵や風俗画を精力的に描いた人物としても知られています。過去に制作した作品数は2000点を超え、誰もが一度は目にしたことのある作品がたくさん残されています。喜多川歌麿とはどんな人物だったのか?また代表作についてもご紹介したいと思います。

江戸時代を代表する「4大絵師」の一人としても有名な人物です。ただ出生や出身地などは明確になっておらず謎な部分も多い人としても知られています。18歳の頃に狩野派に弟子入りし、20代になると多彩な作風に取り組んでいたともいわれています。

31歳のときに制作した「狂歌絵本」が蔦屋重三郎の目に留まると、その才能を高く評価されるようになります。実績を積み上げていき浮世絵美人画の第一人者としてもその名前を知られるようになりました。

ただしこれらの作風が風紀を乱すとして幕府より厳しく制作を受けることになります。次々に新しい手段として開拓を続けたものの、風紀取締の対象になり亡くなりました。

■喜多川歌麿の代表作とは

1.  寛政三美人

寛政期に実在した三人娘を描いたものです。富本豊雛(吉原の芸者)、難波屋おきた(水茶屋の看板娘)、高島おひさの三人になり、それぞれの表情が繊細に描かれています。当時の日本女性の美しさが伝わる画風でもあります。

寛政5年に錦絵に遊女以外の女性の名前を記すことが禁じられたこともあり、三美人として第2版も残されています。喜多川歌麿が理想とした美人でもあり、それぞれの個性を微妙に描き分けているなど、作風の高さを感じさせる作品といえるのではないでしょうか。

2. ビードロを吹く娘を吹く女

日本で当時流行していたポッピンという名のガラス製の玩具で遊ぶ女性を描いたものになります。どこかあどけない雰囲気を醸し出しているのは描いている女性が少女だからだと思います。

赤い市松模様の振り袖に身を包んだ、明るい色彩の美人画としても知られています。人気役者佐野川市松が身につけたことで当時流行した着物を描いていること、最も難易度の高い生え際なども美しく描かれ、細部にまでこだわりを感じさせられます。

・まとめ

喜多川歌麿の作品はその時代の女性を生き生きと描いたものばかりです。女性の肌の柔らかさや、温かみのある発色なども感じさせる作品がたくさん残されています。浮世絵の第一人者としてもその名を世界に広げ、常に飽きさせることのない表現技術を模索し続けた天才です。

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