TEL0120-554-110

奥村土牛

近代に活躍した最も有名な日本画家の一人が奥村土牛です。本名を義三(よしぞう)といい「土牛」という呼び名は出版社を経営していた父親がつけたもので、寒山が詠んだ「土牛は石田を耕す」の一節に由来します。院展理事長、芸術院会員、文化勲章受章者であり、梶田半吉、小林古径に師事、作風は胡粉などを刷毛で100回、200回と塗り重ねることでうまれる非常に繊細な色彩を特徴としています。なかでも「富士」は有名で皇居の展示館で見ることができます。奥村が亡くなった後、四男で写真家の勝之は作品に莫大な相続税(当時はバブル期で相続税が高かった)が課されることを懸念してスケッチを破棄して焼いたことを自著で認めています。これにより家伝の美術工芸品に課税される制度の問題を一般に投げかけることになりました。

よかったらシェアしてね!