岩佐又兵衛は、江戸時代の初期に活躍した絵師です。2歳のときに、父親は織田信長に敗れ亡くなり、母親は六条河原で処刑、乳母に救われて京都で育ちます。大阪の陣の頃、福井藩主の松平忠直に招かれ、20年近く住みながら絵を描きます。その後、千代姫が嫁ぐときに婚礼調度制作を命じられたことで江戸に移り、73歳の生涯を終えることになります。岩佐又兵衛は、大和絵の絵師として知られ、さまざまな流派の絵を吸収しながら独自の様式を作り上げていきます。バランスの良さや、「豊頬長頤」など、豊かな頬に長い顎を持った姿をよく描いています。岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風(舟木本)」や「山中常盤物語絵巻」などの代表作があり、たくさんの作品が残されています。波乱万丈な人生を送った画家でもあります。
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